・大震災等大規模災害において使用する
 トリアージ・タッグの標準化について
        平成八年三月二十二日 消防救第五十三号
        各都道府県消防防災主管部長あて 消防庁救急救助課長

  今般、厚生省において、大震災等の広範囲の大規模災害で複数の救急
 救助機関が関わる場合に使用するトリアージ・タッグの標準化につい
 て、別添のとおり各都道府県衛生主管部(局)長あて通知されたところ
 である。

  消防庁においても、トリアージ・タッグの標準化について「消防機関
 で使用するトリアージ・タッグ検討委員会」を設け関係方面の意見を聴
 し検討した結果、従来、トリアージ・タッグについては、救急業務実施
 基準により各消防機関が救急業務計画においてその様式等を定めること
 とされているところであるが、大震災等の厚生省通知において想定され
 ているような場合において使用するトリアージ・タッグの様式について
 は、厚生省通知に示された様式に準じた様式とすることが適当である旨
 の結論を得たのでこの旨通知する。

  貴職におかれては、この趣旨を十分に御理解の上、貴管下市町村(消
 防一部事務組合を含む)に対し適切な御指導をされるようお願いする。

  なお、上記の様式中「タッグ製作主体の裁量部分」の取扱等について
 は、前掲の「消防機関で使用するトリアージ・タッグ検討委員会」にお
 いて、引き続き検討することとしているところである。

 別 添
                        指 第 十 五 号
                        平成八年三月十二日
   各都道府県衛生主管部(局)長 殿
                    厚生省健康政策局指導課長


    トリアージ・タッグの標準化について

  標記については、「阪神・淡路大震災を契機とした災害医療体制のあ
 り方に関する研究会」において平成八年二月二十六日に示されたところ
 であるが、今後、災害、救急医療体制の一層の充実を図るためには、別
 紙のとおりトリアージ・タッグの標準化を進めることが望ましいので、
 貴下においてトリアージ・タッグの作成等を図る際はこれを踏まえて行
 い、貴管下市町村等に対しても周知するとともに、適切なご指導方よろ
 しくお願いする。

 別 紙

 1 トリアージは、災害発生時等に多数の傷病者が同時に発生した場
  合、傷病者の緊急度や重症度に応じて適切な処置や搬送を行うための
  傷病者の治療優先順位を決定することをいい、その際に用いるタッグ
  (識別票)をトリアージ・タッグという。

 2 トリアージ・タッグは、被災地内の医療機関においては、簡易カル
  テとして利用することも可能なものであり、また受入患者の総数や傷
  病程度別患者数をより的確に把握することができ、傷病者の後方病院
  への円滑な搬送という観点においてもその活用が期待されるところで
  ある。

 3 現在、医師会、消防機関、日本赤十字社、自衛隊等でそれぞれ異
  なった様式・形式のトリアージ・タッグが使用されているところであ
  るが、複数の機関が・参集する大規模災害における混乱を避けるため、
  大震災等の広範囲の大規模災害で複数の救急救助機関が関わる場合を
  想定した、トリアージ・タッグの標準を下記のとおりとした。

      記

 @ タッグの形状〔略〕及び寸法
   23.2cm(縦)×11cm(横)とする。
 A タッグの紙質
   水に濡れても字が書けるなど、丈夫なものとし、本体はやや厚手の
  もの、複写用紙は本体より薄手のものとする。
 B タッグ用紙の枚数
   三枚とし、一枚目は『災害現場用』、二枚目は 『搬送機関用』とし、
  本体は『収容医療機関用』とする。
 C タッグの形式
   モギリ式としモギリの幅は一・八cmとする。
 D タッグに用いる色の区分
   軽処置群を緑色(III)、非緊急治療群を黄色(II)、最優先治療群を赤色
  (I)、死亡及び不処置群を黒色(0)とする。
   モギリ片の色の順番は、外側から緑色、黄色、赤色、黒色で両面印
  刷とし、ローマ数字のみ記載し、模様や絵柄は記載しない。
 E 傷病者の同定及び担当機関の同定等に係る記載内容
   傷病者の同定の項目については、「氏名」「年齢」「性別」「住所」「電
  話」とし、外国人の家族や本人が記載することも想定し、これらの項
  目については英語を併記する。
   担当機関の同定等の項目については、「(タッグの)No.」「トリアージ
  実施月日・時刻」「トリアージ実施者氏名」「搬送機関名」「収容医療機
  関名」 とする。
   また、三枚目の『収容医療機関用』の裏面の上部には「特記事項」
  の記入できるスペースを設けることが望ましい。
 F タッグ製作主体の裁量部分
   地域において想定される災害の頻度や種類が異なることや、医療機
  関で独自に作成する場合には簡易カルテとしても利用することが可能
  なよう、当該部分については、タッグ製作主体の裁量により作成する
  ものとする。
   具体的な項目例として、(イ)傷病者のバイタルサイン、人体図等の当
  該傷病者の傷病状況に関する事項、(ロ)タッグ製作主体の名称、マーク
  等が考えられる。


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