・救急業務計画の作成等について
             昭和六十一年八月一日 消防救第八十三号
             各都道府県知事あて 消防庁次長

  救急業務実施基準第二十六条により作成すべきものとされている救急
 業務計画については「救急業務実施基準について」(昭和三十九年三月
 三日自消甲教発第六号各都道府県知事あて消防庁長官通知)により指導
 を行つてきたところであるが、いまだ計画が作成されていない市町村が
 相当数あるのみならず、すでに計画を作成している市町村においても、
 状況の変化等に応じた見直しが必要となつていると考えられる。

  ついては、救急業務実施基準の趣旨に即して救急業務計画の作成、見
 直しを行うことが重要かつ緊急であることにかんがみ、下記事項にご留
 意のうえ、計画作成等について貴管下市町村(消防の事務を処理する一
 部事務組合を含む)をよろしく御指導願いたい。また、指導にあたり、
 別添の集団救急事故対策研究会報告書及び計画作成例を参考とされた
 い。

  なお、前記「救急業務実施基準について」の記6は削除する。

      記

 1 救急業務実施基準第二十六条に定める救急業務計画は、救急隊一隊
  のみでは処理できない集団災害発生時等における計画をいうものであ
  り、その大網は災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)
  第四十二条に定める市町村地域防災計画に盛り込んでおくこと。

 2 救急業務計画は、おおむね次に掲げる事項に重点をおいて作成する
  こと。

  (1) 出場区分及び他機関への応援要請等
  (2) 最先到着隊による措置
  (3) 現場指揮本部の設置基準、編成、任務等
  (4) 応急救護所の設置基準、編成、任務等
  (5) 各活動隊の編成と任務
  (6) 消防団の活動要領
  (7) 通信体制
  (8) 関係機関との連絡
  (9) 報告及び広報
  (10) 訓練計画
  (11) その他必要と認められる事項

 3 出場区分及び他機関への応援要請については、まず自消防本部の警
  防力を評価し、災害規模に応じた出場区分を策定しておくこと。この
  場合、予備救急車による救急隊増強計画、非番員の召集計画、応急救
  急隊の編成方法、消防団の出場区分等についても十分検討を加えてお
  くこと。さらに、自消防本部のみでは対処しえない災害を想定して、
  近隣消防本部と事前に協議を行い、応援要請を行う時期、応援可能な
  車両及び人員等を定めておくこと。

 4 最先到着隊による措置は、その後の災害防ぎよ活動の在り方に大き
  な影響を与えるので、正確な状況把握と本部への報告、出場要請等を
  中心に適切な措置がとられるよう計画すること。

 5 現場指揮本部の設置基準は、2(1)の出場区分により定めておくこと
  とし、作戦指揮担当、広報担当、調達担当、通信担当、情報担当、病
  院担当等の別にそれぞれ編成、任務、必要な資機材の保管、調達等に
  ついても具体的に定めておくこと。

 6 応急救護所の設置基準は、5の場合と同様2(1)で定める出場区分に
  より定めておくこととし、受付分類班、応急処置班、救急車運用班等
  の別にそれぞれ編成、任務、必要資機材の保管、調達等についても具
  体的に定めておくこと。特に、トリアージ(傷病者の重傷度による分
  類)の方法と搬送先医療機関決定の原則等について十分検討して計画
  に盛り込むこととすること。この場合、トリアージに用いるタッグに
  ついては必ずその様式を定めるとともに、その必要枚数を作成、保管
  しておくこととすること。

 7 各活動隊の編成と任務は、救助隊、担架隊、病院搬送隊(救急隊)、
  警戒支援隊等の別にその編成と任務を具体的に定めておくこと。

 8 消防団の活動要領については、その出場区分を定めるとともに、現
  場における任務を特定しておくこと。

 9 通信体制及び関係機関との連絡については、消防本部内部の通信連
  絡体制のほか、隣接消防本部、市町村、都道府県等の関係行政機関、
  医療機関、医師会等の関係機関等については、あらかじめ連携、協力
  の内容を協議しておき、その連絡先、連絡方法を一覧表にまとめるな
  どの方法により定めておくとともに、有線通信が途絶した場合の回線
  の確保方策についても検討しておくこと。

 10 報告及び広報は、様式を定めるとともにその方法、時期等を定めて
  おくこと。

 11 訓練計画については、集団災害発生時における救急救護訓練を関係
  機関の協力も得て少なくとも年一回以上行うよう定めておくこと。

 別添〔略〕



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