・消防機関と救急医療機関との連携強化について

          平成九年八月四日 消防救第百七十八号
          各都道府県消防主管部長あて 消防庁救急救助課長

  標記の件については、円滑な救急業務を遂行する上で極めて重要な課
 題であることから、これまでにも「救急隊員の行う応急処置等の基準の
 一部改正等について」(平成三年八月五日消防救第七十八号)及び「救急
 救命士の資格を有する救急隊員による救急業務の開始について」(平成
 四年五月十九日消防救第六十六号)等により、その推進について通知し
 ているところであるが、先般の「救急業務高度化推進検討委員会報告」
 (平成九年三月)において連携強化のための協議会の活用の重要性が指
 摘されたところである。

  また、この度、六月二十七日にまとめられた厚生省の「救急医療体制
 基本問題検討会」の中間報告においても、救急医療対策協議会等の恒常
 的な協議の場を活用することにより消防機関と救急医療機関との連携強
 化を図り、より効果的な救急医療の提供ができるよう指摘されたところ
 である。

  ついては、これらの報告書の内容を十分に参考の上、特に下記事項に
 留意して、消防機関と各地域の医師会、救急医療機関とのさらなる連携
 強化を図り、救急業務の万全が期されるよう格段のご配慮をお願いす
 る。

  また、管下市町村(消防の事務を処理する一部事務組合を含む)に対
 してもこの旨周知するとともによろしく御指導願いたい。

  なお、この件については、厚生省とも協議済であるので、貴都道府県
 衛生主管部局及び医師会等とも十分協議し、今後における救急業務の高
 度化に努められたい。

       記

 1 協議会設置の促進及び協議の充実

   救急業務を円滑に実施するためには、消防機関と医療機関の連携が
  必要不可欠であり、そのため、それぞれの地域における救急に係る諸
  課題について関係機関が恒常的に協議する場の設置を図ること。

   また、このような協議の場が既に設置されているところにあって
  は、救急救命士に対する医師の指示体制の確立等についても継続的に
  協議するなど、その協議内容の充実を図ること。

  (1) 協議会の単位
    協議会の単位は、都道府県単位、二次医療圏単位、消防本部の管
   轄区域単位等、いくつかの単位が考えられるが、それぞれの地域の
   実情に即し、重層的に協議の場を設けること。

  (2) 協議会の構成
    協議会の構成は、協議会の単位により異なるものと考えられる
   が、以下の例を参考に地域の実情に即して決められたいこと。

    ア 都道府県単位の協議会の場合
      都道府県の消防担当部局、都道府県の衛生担当部局、都道府県
     の医師会等、消防機関

    イ 二次医療圏単位の協議会の場合
      都道府県の消防担当部局、都道府県の衛生担当部局、地域の医
     師会等、消防機関

    ウ 消防本部の管轄区域単位の協議会の場合
     当該地域の医療行政を担当する部局、地域の医師会等、消防機関
    なお、上記の例に掲げるもののほか、必要に応じ、学識経験者、
    住民の代表等の参加も考えられるものであること。

  (3) 協議対象
    協議の対象については、地域住民に対する適切な救急医療の提供
   と、地域における救急業務の円滑な推進に主眼を置いた、消防機関
   と救急医療機関との具体的な連携方策等をその主要な内容とするも
   のであり、概ね次のような事項が想定されること。

   ア 地域における救急業務(ヘリコプターの救急への活用を含む。)
     のあり方に関すること。

   イ 救急救命土に対する医師の指示体制の確立(単独の消防本部で
    確立し難い場合には、共同・委託方式等による広域的な対応を模
    索するなど各地域の実情に見合った方策の確立)に関すること。

   ウ 応急手当の普及啓発に関すること。

   エ 救急隊員の教育訓練、臨床実習等の支援に関すること。

   オ 救急医療情報システムの有効活用に閑すること。

   カ 地域住民への救急医療の広報に関すること。

   キ その他、地域の救急搬送業務の充実等に関すること。

 2 救急救命士の特定行為に関わる指示体制確立の強化

   救急救命士は、救急救命士法施行規則第二十一条に定める特定行為
  (除細動等の高度な救急救命処置)を実施するに当たっては、具体的
  な指示を医師から受けることとされている。そのための指示体制の確
  立については、既に「救急救命士養成所の臨床実習施設における実習
  要領及び救急救命士に指示を与える医師の確保について(平成四年十
  二月一日消防救第百五十一号)」により指導しているところであるが、
  先般、実施した実態調査(平成八年七月一日)によると、特に小規模
  の消防本部において、医師による指示体制が未整備となっていること
  が多い実態にある。このような地域にあっては、前記協議会の場を積
  極的に活用するなどにより、早急にその確立が図られるよう努められ
  たいこと。



                         指第八十一号
                         平成九年八月七日
  各都道府県衛生主管部(局)長 殿
                     厚生省健康政策局指導課長

     救急医療機関と消防機関との連携強化について

  標記の件について、救急医療体制基本問題検討会中間報告(平成九年
 六月二十七日)を受け、自治省消防庁と協議の結果、別添(写)のとお
 り自治省消防庁より各都道府県消防主管部長あて通知されたので、参考
 まで送付する。

  別添通知中の協議会の設置については、救急医療体制基本問題検討会
 中間報告においてその必要性が示されたところであり、既存の協議会等
 を活用するなど、医師会、医療機関、消防機関等の関係各機関との連携
 を強化し、地域における救急医療の充実と促進に努められたい。

  また、救急救命士に指示を与える医師の確保については、「救急救命
 士養成所の臨床実習施設における実習要領及び救急救命士に指示を与え
 る医師の確保について(平成四年十一月二十七日指第八十一号)」等に
 より御配慮いただいているところであるが、救急医療機関の整備状況や
 救急救命士の配置状況等に地域格差があり、十分な指示体制が必ずしも
 確立されていない地域も見受けられるので、この件についても、引き続
 き関係機関と緊密な協議を持つよう努められたい。

 別添 〔略〕




 謹啓
  時下益々御清祥のこととお慶び申し上げます。
  日頃から消防行政の推進につきましては、格別の御高配を賜り厚くお
 礼申し上げます。
  さて、この度、自治省消防庁としては別添(写)のとおり、救急医療
 機関と消防機関との連携強化について各都道府県消防主管部長あて通知
 したところであります。

  つきましては、本通知の趣旨を十分に御理解のうえ、地域における救
 急医療の充実と促進のため、救急医療機関と消防機関との一層の連携が
 図られるよう、引き続き御協力をお願いいたします。

  なお、前記通知における協議会の設置等については、厚生省における
 救急医療体制基本問題検討会の中間報告においても、その必要性につい
 て示されたところであり、早期に協議の場が設けられるよう御協力を併
 せてお願いするとともに、さらには、救急救命士の行う特定行為につい
 て指示を与える医師の確保についても、引き続き特段の御配慮を賜りた
 く、重ねてお願い申し上げます。

  時節柄御自愛の上、御活躍の樫お祈り申L上げます。
                               敬具
   平成九年八月四日
                    自治省消防庁救急救助課長
                             高橋正樹
   日本医師会会長
   坪井栄孝 殿

  別添 〔略〕





                 日医発第四百五十六号(地−四十六)
                 平成九年八月二十日
    都道府県医師会長 殿
                             日本医師会長
                              坪井栄孝
    救急医療機関と消防機関との連携強化について

  時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

  さて今般、自治省消防庁救急救助課長より、各都道府県消防主管部長
 宛に「消防機関と救急医療機関との連携について」、また、厚生省健康政
 策局指導課長より、各都道府県衛生主管部(局)長宛に 「救急医療機関
 と消防機関との連携強化について」の通知がなされ、本会に対しても、
 両者より、協力方依頼がありました。

  本件は、本会宮坂常任理事が委員である厚生省「救急医療体制基本問
 題検討会」の中間報告等を受け、地域における救急医療の充実のため、
 協議会の設置等、救急医療機関と消防機関との一層の連携を図るもので
 あります。

  つきましては、貴会におかれましても、本件についてご了知のうえ、
 協力方よろしくご高配のほどお願い申し上げます。

 別添 〔略〕


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