・救急病院等を定める省令の一部を改正す
 る省令の施行について
             昭和六十二年一月十四日 健政発第十一号
             各都道府県知事あて 厚生省健康政策局長
       〔改正経過〕 平成一〇年 六月一日 健政発第六九〇号

  標記については、別途厚生事務次官から通知されたところであるが、
 その施行に当たっては、次によることとしたので、御了知の上、遺憾な
 きを期されたい。なお、昭和三十九年三月十一日付厚生省発医第五十一
 の二号厚生省医務局長通知は廃止する。

 1 救急病院等を定める省令(昭和三十九年厚生省令第八号、以下「省
 令」という。)第一条の申出は、救急業務に協力する旨及び同条各号に
 該当することを明らかにした書面に当該病院又は診療所に関する必要
 な事項を記載した書類を添付して行うものとするが、当該申出は、当
 該病院又は診療所の所在地を所管する保健所長を経由して行うこと。
 保険所長は、申出があった場合、消防機関、医師会等の意見を聴い
 て、都道府県知事に進達すること。

 2 省令第一条の各号に該当することを認めるための審査に当たって
  は、次の事項に留意すること。

   (1) 省令第一条第一号は、救急医療を要する傷病者に対して迅速に適
    切な医療を行いうるよう、救急病院及び救急診療所における医師に
    関して規定したものであること。

     救急医療について相当の知識及び経験を有する医師とは、救急蘇
    生法、呼吸循環管理、意識障害の鑑別、緊急手術要否の判断、緊急
    検査データの評価、救急医薬品の使用等についての相当の知識及び
    経験を有する医師をいうものであること。

     また、常時診療に従事するとは、医師が病院又は診療所において
    常時待機の状態にあることを原則とするが、搬入された傷病者の診
    療を速やかに行いうるよう、施設構内又は近接した自宅等において
    待機の状態にあることもこれに含まれるものであること。

   (2) 第一条第二号は、救急患者の多様な傷病に即応して、適切な診療
    が行われるよう救急病院及び救急診療所の施設設備について規定し
    たものであること。

     エックス線装置とは、透視及び直接撮影の用に供しうる装置と
    し、輸血及び輸液のための設備とは、輸血のための血液検査に必要
    な機械器具を含むものとすること。

     その他前号の医療を行うために必要な施設及び設備とは、除細動
    器、酸素吸入装置、人工呼吸器等であること。
     なお、外科等を標榜する病院については、医療法上手術室が必要
    であること。

   (3) 省令第一条第三号は、救急隊によって搬送される傷病者を迅速か
    つ円滑に救急病院又は救急診療所に搬入しうるよう、その所在地の
    状況、建物の構造等について定めたものであること。

     傷病者の搬送に容易な場所に所在するとは、救急車が通行可能な
    道路に面している等救急車による搬送が容易な場所に所在すること
    であり、また、傷病者の搬入に適した構造設備とは、病院又は診療
    所内において傷病者を担架等により容易に運ぶことのできる構造設
    備を意味するものであること。

   (4) 省令第一条第四号は、救急隊によつて搬入された傷病者等が優先
    的に収容されうるよう、救急病院又は救急診療所の収容能力につい
    て規定したものであること。

     専用病床とはいわゆる救急病室の病床等、専ら救急患者のために
    使用される病床であり、優先的に使用される病床を有するとは、専
    用病床は有していないが、救急患者のために一定数の病床が確保さ
    れている状態を意味するものであること。

     この規定は、通常、救急隊により搬入された傷病者を実際に収容
    しうることを期待する趣旨であるから、たまたま直ちに収容して診
    療する必要がある他の患者がいるため、救急隊の搬入した傷病者を
    収容しえない場合があつても、同号の規定に該当するものと考えら
    れること。なお、このような場合においては、あらかじめ、救急医
    療情報センター又は消防機関に傷病者を収容し得ない状態にある旨
    を連絡するよう指導すること。

 3 省令第一条本文の都道府県知事が勘案する事項は次の内容であり、
  これらの事項を勘案し認定すること。

    (1) 医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の三第1項に規
     定する医療計画の内容とは、休日診療、夜間診療等の救急医療の確
     保に関する事項について、医療計画に記載されたものであること。
     また、この事項として、救急隊による傷病者の搬送先とする医療機
     関名が記載されている場合は、記載があった病院又は診療所を認定
     すること。
    (2) 当該病院又は診療所の所在する地域における救急業務の対象とな
     る傷病者の発生状況等とは、当該地域の救急隊による搬送件数、夜
     間・休日における診療件数の実績、当該地域の救急病院・救急診療
     所の状況等のことであること。

 4 2及び3による審査に当たっては、消防機関、警察本部、医師会、
  救急病院等の関係者、学識経験者等の意見を聴くよう配慮すること。
  なお、そのための方法として、救急医療対策協議会を活用する方法や
  消防機関、警察本部、医師会、救急病院等の関係者、学識経験者等か
  ら成る認定審査会を設けることも考えられること。ただし、医療計画
  に救急隊による傷病者の搬送先として記載された医療機関を認定する
  ときは、この限りでないこと。

 5 申出について審査の結果、救急病院又は救急診療所に認定した医療
  機関については、省令第二条により、速やかに告示するとともに、当
  該医療機関、警察本部、関係市町村(消防機関を含む。)等にその旨を
  通知すること。

   なお、救急病院又は救急診療所の認定は三年ごとの更新制とされた
  ので、三年経過後も救急病院又は救急診療所として継続する場合は、
  更新の申出が行われるよう指導すること。

 6 救急病院及び救急診療所が第一条各号に該当しなくなったとき又は
  同条の申出が撤回されたときには、第二条の規定により、その旨告示
  することとなるので、救急病院及び救急診療所の省令第一条各号の適
  合状況の把握に努めること。

 7 救急病院等を定める省令の一部を改正する省令(平成十年三月二十
  七日厚生省令第三十六号)の施行の時点で、既に救急病院又は救急診
  療所として告示されている医療機関については、改正前の省令に基づ
  いて認定された日から起算して三年間は、引き続き救急病院又は救急
  診療所としてみなされること。

 8 医療計画に救急隊による傷病者の搬送先として記載された病院又は
  診療所については、省令第一条による申出を行うよう指導すること。



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