救急隊編成の高度化に向けた教育訓練の
 充実強化について
         平成九年十一月二十五日 消防救第二百九十五号
         各都道府県消防主管部長・各政令指定都市消防局長あて
         消防庁救急救助課長

  救急隊の編成については、救急隊員の行う応急処置等の範囲の拡大と
 救急救命士制度の導入に伴い、平成三年に救急業務実施基準(昭和三十
 九年三月三日自消甲教発第六号)第六条が改正され、救急II課程以上の
 修了者をもって救急隊を編成するよう努めるものとされたところであ
 る。

  救急II課程・救急標準課程教育の推進は、救急救命士制度の普及とあ
 いまって、救急業務の高度化の基礎となるものであるが、未だに救急I
 課程修了者により救急隊を編成している消防機関も数多く見受けられ、
 救急II課程以上の修了者の養成についても都道府県ごとの推進状況に地
 域的な格差が見られるなど、プレホスピタル・ケアの充実を全国的に
 図っていく上で、これらの改善は喫緊の課題となっている。

  このため、この度、別紙「救急隊員教育の充実強化実施要領」を定
 め、都道府県及び各消防機関が行っている救急隊編成の高度化の取組み
 強化について、一層の推進を図ることとしたので、貴職におかれては、
 このような趣旨を踏まえ、消防学校における教育課程の円滑な運用を図
 るとともに、管下消防機関における救急隊編成の高度化を図るための取
 組みの強化について、よろしく御指導願いたい。

 別 紙

    救急隊員数育の充実強化実施要領

第一 趣旨
   救急業務実施基準(昭和三十九年三月三日自消甲教発第六号)第六
  条に裁定する救急隊の編成基準(「救急II課程以上の修了者をもって
 救急隊を編成するようつとめる」)の趣旨に沿い、救急隊員の教育訓
 練において早急に救急標準課程に移行できるようその推進を図るとと
 もに、当面、救急隊員の少なくとも三人に二人は救急II課程以上の修
 了者(救急標準課程又は救急II課程の修了者及び救急救命士をいう。)
 とすることを目的として、救急隊員教育の充実強化を図る。

第二 充実強化の骨子

 1 消防機関のうち、各年度の「救急業務実施状況調」に基づく調査
  結果(以下「調査統計」という。)で、必要救急隊員数(別記一によ
  り算出した救急隊員数をいう。)に占める救急II課程以上の者の割
  合(充足率)が三分の二(六十六・六%)以下の消防機関は、救急
  隊員教育強化計画(以下「強化計画」という。)を策定し、救急隊員
  教育の推進を図るものとする。

 2 都道府県及び政令指定都市は、管内全体の救急隊員教育の実態を
  把握し、救急隊員教育を管理し、推進する立場として、救急隊員教
  育調整計画(以下「調整計画」という。)を策定するものとする。

第三 期間

  前掲第一の趣旨に示す目的を達成するため、平成十年度を初年度と
 する三ケ年(特別な理由がある場合には最大限五ケ年)の強化期間を
 設けるものとする。

第四 実施上の細目

  1 強化計画

   (1) 策定対象消防機関
    必要救急隊員数に占める救急II課程以上の者の割合が三分の二
    以下の消防機関とする。

    (2) 都道府県、政令指定都市との協議・調整
    前掲(1)の消防機関は、強化計画策定(次年度以降のローリソグ
   見直しを含む。)に当たって、前年度の十二月末までに、都道府県
    又は政令指定都市との間で、前掲の目的を既に達成している他消
    防機関に優先して救急隊員教育を実施する等の協議を行い、調整
    を受けるものとする。

   (3) 消防庁への報告
   前掲(2)の協議・調整を終えた消防機関は、前年度の二月末まで
   に当該策定した強化計画を別記様式一により消防庁救急救助課
   (都道府県経由)に報告するものとする。

   (4) 達成・変更等の報告等
    1) 前掲(1)の消防機関において充足率が三分の二を超えるに至っ
     た場合には、同(3)に掲げる消防庁報告は要しないが、同(2)の協
     議・調整は要するものとする。
    2) 強化計画の進捗等に伴い、従前からの計画を変更する場合の
     報告・協議・調整は、前掲(2)、(3)に準ずるものとする。

 2 調整計画
  (1) 策定対象者
    1) 都道府県
    2) 政令指定都市
     消防学校において他の消防機関からの派遣を受けている場合
     は、調整計画を策定するものとする。
  (2) 対象消防機関
    1) 前掲1(1)の消防機関分(強化計画分)
      協議・調整の後、消防庁に報告した強化計画を内容とする。
    2) 前掲1(1)の消防機関を除く管内全ての消防機関分(その他の
     調整分)
     策定対象者が前掲1(1)の消防機関の教育を優先させるための
     調整を行った場合には、調整後の内容とする。
  (3) 派遣要望の協議・調整
     前掲1(1)による協議・調整は、管内各消防機関における救急II
    課程以上の者の充足状況、関連する施設・資機材等の配備状況、
    消防学校における教育訓練計画・収容能力等の実態等を勘案の
    上、実施するものとする。
  (4) 消防庁への報告
    1) 前年度の三月未までに、前掲(3)の調整後確定した調整計画を
    別記様式二により消防庁救急救助課に報告するものとする。
    2) 前掲1(1)に該当する消防機関が管内になくなった場合には、
     報告を要しないものとする。
  (5) 変更等の報告
     強化計画の進捗等に伴い、従前からの調整計画を変更する場合
     の手順は、前掲(3)、(4)に準ずる。

第五 その他
  平成九年度中に策定する強化計画及び調整計画の消防庁への報告期
 限については、別途定めるところによるものとする。


 別記1
    必要救急隊員数等の算出方法について
1 救急事故等報告要領(昭和39年5月4日付け自消甲教発第18号)に基づき実施している各年度
 の「救急業務実施状況調」(平成9年度の場合、平成9年3月14日付け消防救第60号)により、以
 下の方法により算出する。

 (1)救急隊員数
   02表「資格別消防職員数調」の050行(1)列の値を救急隊員数とする。
    ・救急隊員数(専任+兼任A+兼任B)=A

 (2)必要救急隊員数
   01表「救急体制等に関する調」の011行(28)、(29)列の救急自動車台数及び各消防本部の部制別勤
  務要員から、必要救急隊員数を算出する。

   ・救急隊数=上記(28)列一(29)列の救急自動車台数をもって救急隊数として算定する。
             =B
   ・部制別勤務要員=2部制10名、3部制12名として算定する。
             =C
   ・必要救急隊員数=救急隊数×部制別勤務要員
             =B×Cとして算定する。
             =D

 (3)救急II課程以上の者
   上記Aから02哀050行(9)列を控除して算出する。
   ・救急II課程以上者数=A一上記02表050行(9例の値(救急I課程修了者)
             =E

 (4)充足率
   必要救急隊員数に占める救急II課程以上者の充足率(表示単位は、小数点以下第1位まで)
   を算出する。
    ・充足率(%)=E÷D×100

 2 上記の算出方法により、算出例を示す。
 (例)
   ]消防本部(救急車4台、うち予備車1台、救急隊員数2部制34名、うち救急I課程のみ修了
  者10名)の救急II課程以上者の充足率を算出する。
 (1)A=救急隊員数(専任18名+兼任A6名+兼任B10名)=34名
 (2)B=救急隊数=4台−1台=3台=3隊
 (3)C=部制別勤務要員=2部制=10名
 (4)D=必要救急隊員数=3隊×10名=30名
 (5)E=救急II課程以上者数=34名−10名=24名
 (6)充足率=24名÷30名×100=80.0%



 別記様式1
            平成 年度救急隊員教育強化計画
 第1 現状(平成 年4月1日現在)              (    消防本部)
   (省略)

 第2 年次別強化計画
   (省略)

 別記様式2
           平成 年度救急隊員教育調整計画
 第1 現状(平成 年4月1日現在)
   (省略)
 第2 年次別調整計画
   (省略)



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