・救急隊員の教育訓練の充実、強化について

             昭和六十年四月八日 消防救第三十二号
             各都道府県消防主管部長あて 救急救助室長

  救急隊員の教育訓練については、かねてより格段の御配意をいただい
 ているところであるが、このたび昭和五十九年度に行つた「救急隊員教
 育訓練研究委員会」の報告書が別添のとおりまとまったので、これを参
 考にするとともに、下記事項に十分留意の上、救急隊員の教育訓練の充
 実、強化を図られるようお願いする。なお、貴管下市町村(消防の事務
 を処理する一部事務組合を含む。)に対しても、この趣旨の徹底を図る
 とともに、救急隊員の教育訓練に万全を期すようよろしく御指導願いた
 い。

      記
 1 都道府県においては、消防学校及び管下消防本部の職場における救
  急隊員教育(消防法施行規則(昭和三十六年四月一日自治省令第六
  号)第五十条に定める救急業務に関する講習(以下「救急業務に関す
  る講習」という。)を含む。以下同じ。)の実績、効果等をふまえると
  ともに管下消防本部とも十分協議を行った上で、救急隊員教育に係る
  相互の役割分担と教育目的を明確にし、全体として整合性のとれた教
  育システムを構築するよう努めること。また、医師会、救急医学会等
  との連携強化、消防大学校への計画的派遣、適任者名簿の作成等によ
  り、救急隊員教育の指導者の確保、養成に努めること。

 2 救急業務に関する講習は、消防学校の教育訓練の基準(昭和四十五
  年三月十八日消防庁告示第一号)に定められているとおり、現任の消
  防職員に対する専科教育として実施することが原則であること。この
  ため、新たに採用した消防職員に対して初任教育終了後引き続き救急
  業務に関する講習を実施することは、真にやむを得ない事情がある場
  合に限られるべきであり、この場合にあっても、一定期間経過後に再
  教育を行うなどの補完措置を講ずべきであること。

 3 消防学校における救急隊員教育の一部を医師等の外部講師に依頼す
  る場合には、事前に講習の趣旨、カリキュラムの編成、講義内容の調
  整、効果測定の実施方法等について十分協議を行い、教育効果が上が
  るよう配慮するとともに、事後にも、受講者からの意見、要望等を参
  考にして以後の教育方針について検討するなどの方策を講ずることが
  望ましいこと。

 4 消防学校における救急隊員教育の効果を上げるため、実技、事例研
  究、視聴覚教育等の教育方法をできるだけ取り入れるとともに、これ
  らに用いる教材特に心肺そ生訓練用人形及び視聴覚教材の計画的整備
  に努めること。

 5 救急隊員に対する再教育については、都道府県において、1に述べ
  た趣旨に基づき、消防学校における再教育と職場における再教育との
  役割分担を明確にし、それぞれが相まって効果を上げるよう配意する
  こと。
   消防本部が行う職場における再教育については、救急業務実施基準
  (昭和三十九年三月三日自消甲教発第六号)第七条に定められている
  ところであるが、救急隊員の資質、能力、救急患者の動向等をふまえ
  て、教育目標を明確にし、年間教育計画をたてるなどして、積極的か
  つ計画的に突施すること。この場合において、都道府県は、小規模消
  防本部においても効果的な再教育を行うことができるように、講師又
  は指導者の斡旋、合同で再教育を行う場合の調整等の措置を講ずるよ
  う努めること。
   消防学校が行う再教育については、その波及効果を考慮して、指導
  者養成を重点に実施すべきであり、救急隊員の再教育課程が未設置の
  消防学校にあっては、その設置に積極的に取り組むこと。

 別添 〔略〕

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