・救急隊員の教育訓練の推進について

          昭和五十三年十月三十一日 消防予第二百三号
          各都道府県消防主管部長あて 消防庁予防救急課長

  救急隊員の教育訓練については、「救急隊員の行う応急処置等の基準
 の制定について」(昭和五十三年七月一日付け消防予第百十二号、各都
 道府県知事あて消防庁長官通知)及び当職から貴職あての内かん(昭和
 五十三年七月三日付け)により、鋭意その推進を図られているところで
 あるが、このたび、救急業務実施基準(昭和三十九年三月三日付け自消
 甲教発第六号)第五条に定める救急隊員の資格要件である百三十五時間
 の講習を終了していない隊員の今後の教育訓練の方法について、昭和五
 十七年三月三十一日までに限り、下記のように特例的取扱いを行うこと
 としたので、今後、この方針にそつて隊員の教育訓練を進められるよう
 お願いする。

  また、救急隊員の資格要件を定めた「消防法施行令の一部を改正する
 政令案」が先般閣議決定され、近く公布される見込みであるので、追つ
 て通知する予定である。

  なお、管下市町村にも通知のうえ、よろしくご指導願いたい。

      記

 1 消防学校における救急専科講習又は、市町村長の行う救急専科講習
  その他一定の講習の受講者で既習時間数の合計が、百三十五時間に満
  たない者については、百三十五時間に満たない時間数を消防学校にお
  ける救急補充講習又は市町村長の行う救急補充講習で充足すること。
   なお、「その他一定の講習」とは、消防学校における初任科講習のう
  ち救急業務に関する部分、日本赤十字社が行う救急講習をいうもので
  あること。

 2 救急補充講習の講習科目については、救急業務実施基準別表第一に
  定める講習科目一覧と既習の講習科目とを比較し、未習の科目を補う
  ことを原則とし、当該未習科目分について消防学校における救急補充
  講習、又は、市町村長の行う救急補充講習で履習させること。

   この場合、全科目について行われる消防学校における救急専科講習
  又は市町村長の行う救急専科講習の科目中に当該未習科目が含まれて
  いる場合にあつては、当該科目を特別聴講の形で履習させることも勿
  論可能であること。

   なお、諸般の事情により、上記方式による未習科目についての講習
  を組むことが不可能な場合にあつては、とりあえず人命救助の観点か
  ら緊急に必要とされる科目を中心とした講習で、不足時間数を充足
  し、将来、当該未習科目分を履習させることも止むを得ないものであ
  ること。

 3 前記2において、救急業務実施基準別表第一に掲げる講習科目のう
  ち、傷病者輪送(六時間)及び実習(二十八時間)が未習科目である
  が、隊員の実務経験が一年以上存する場合にあつては、これらの科目
  に関する救急補充講習は要しないものとすること。

 4 救急補充講習の実施に際しては、その効率的な実施を図るため、不
  足時間数の多寡に応じて、適宜いくつかのコースに区分して行うこと
  が望ましいこと。

 5 救急補充講習にあたる講師の確保に当たつては、医師の資格を有す
  る講習を充てることが望ましいが、困難な場合には、救急指導員適任
  証保持者(消防大学校救急専科修了者)等部内講師を活用されたいこ
  と。

 6 救急補充講習は、昭和五十七年三月三十一日までに全隊員について
  終了できるよう措置されたいこと。

 7 以上の特例的取扱いは昭和五十七年三月三十一日までであるため、
  本来の救急隊員の養成講習である救急専科講習について、現在その時
 間数(百三十五時間)及び講習科目が救急業務実施基準別表第一に定
 める基準に満たない場合にあつては、早急にその是正を図られたいこ
 と。



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