・事業所における応急手当の普及啓発の推
  進について
           平成十一年七月六日 消防救第百七十五号
           各都道府県消防主管部長あて 消防庁救急救助課長

  住民に対する応急手当については、「応急手当の普及啓発活動の推進
 に関する実施要綱」(平成五年三月三十日消防救第四十一号。以下、「要
 綱」という。)に基づき各消防機関ではその普及啓発に努めてきたとこ
 ろであります。

  今般、救急業務高度化推進検討委員会においてまとめられた報告書に
 よると、公衆の出入りする場所及び仕事場(以下、「事業所」という。)
 に勤務する管理者及び従業員を対象にした応急手当の普及啓発を図るこ
 とが非常に重要であるとされたことから、要綱の一部が改正され、平成
 十一年七月六日付け消防救第百七十四号をもって消防庁次長から各都道
 府県知事あて通知されたところであります。

  ついては、消防機関が行う応急手当の普及啓発活動、特に事業所にお
 ける応急手当の普及啓発の促進が図られるよう、下記事項のとおり、今
 後取り扱うこととしたので、貴管下市町村(消防の事務を処理する組合
 を含む。)をよろしくご指導願います.

      記

 1 事業所の管理者及び従業員を対象にした応急手当の普及啓発につい
  て、従前にも増して、あらゆる機会を通じて応急手当の重要性を訴
  え、従業員等の普通救命講習等への受講促進に努められたいこと。

   特に、駅舎、百貨店、劇場等の公衆の出入りする場所については、
  各事業所が一体となった応急手当の受講促進が図られるよう、特段の
  配慮をされたいこと。

   なお、講習の実施に当たり、可能な範囲において講習会場及び講習
  時間帯等について配意するとともに、講習時間の分割や視聴覚資器材
  の活用等による効率的な講習実施に努められたいこと。

 2 消防機関の一部には、応急手当の普及啓発に関する業務の一部を公
  益法人等に委託しているところもあり、特に、消防機関を退職した救
  急隊員の経験者を講習の指導者として活用することにより大きな効果
  を挙げている状況もあることから、公益法人等との連携による普及啓
  発活動についても配慮されたいこと。

 3 普通救命講習の普及を図るためには、事業所の応急手当普及員に
  よって、当該事業所に勤務する従業員に対して講習を実施する方法が
  有効であることから、応急手当普及員の養成に努められたいこと。

 4 応急手当普及員が普通救命講習を実施した場合、消防長に申請する
  ことにより応急手当普及員名を併記した修了証の発行が可能となった
  ので、応急手当普及員が指導する普通救命講習へ消防職員を出向させ
  たり、又は受講者に対して応急手当普及員が効果測定を行い、その確
  認表等を消防機関に提出させる等の方法により応急手当の技能管理の
  徹底を図られたいこと。

   また、応急手当普及員が指導する普通救命講習の実施に当たって
  は、消防職員の派遣や資器材の貸し出し等の便宜を図るとともに、応
  急手当に関する技能及び指導方法等について常に研鑚に努めるよう配
  意されたいこと(要綱5関係)。

 5 従前より救急の日及び救急医療週間等の機会を捉えて、救急業務等
  に功労のあった者や地域の自主防災組織等に対して表彰を実施してき
  たところであるが、次に示すとおり応急手当に関する取り組みが積極
  的であり、他の模範となると認められる事業所、地域の自主防災組織
  等に対して表彰を行い、顕彰するよう努められたいこと。

  (1) 一定割合以上の普通救命講習の修了者がいる等、組織的な応急手
   当の体制づくりが模範的であると認められる場合

  (2) 応急手当普及員による従業員に対する応急手当教育が積極的に行
   われている等、事業所内の教育が極めて充実していると認められる
   場合
  (3) 定期的に地域内において普通救命講習が行われる等、地域の防災
   ボランティアとして応急手当の普及活動が顕著であると認められる
   場合

 6 普通救命講習及び上級救命講習の修了者に対しては、救命技能の維
  持向上のため努めて三年毎に講習を受講するよう推進してきたところ
  であるが、時間経過による救命技能の低下が懸念されることから、再
  講習の受講促進に努められたいこと。



目次に戻る