・救急隊員の行う応急.処置等の基準の制定について

              昭和五十三年七月一日 消防予第百十二号
              各都道府県知事あて 消防庁長官

  昭和五十三年七月一付けで別紙のとおり救急隊員の行う応急処置等
 の基準を告示し、同日から施行することとしたので下記事項に留意のう
 え、告示の趣旨の周知徹底を図るとともにその運用に遺憾のないよう貴
 管下市町村(消防事務組合を含む。以下同じ。)の指導を願いたい。

       記

 1 基準制定の趣旨
   消防法に定める市町村の救急業務には、単に搬送行為だけでなく、
  必要な応急処置を行うことが含まれるものである。このことは、事故
  現場及び搬送途中における迅速かつ適確な応急措置が救命効率上重要
  であるという医学的意義並びに現に救急隊員による応急処置が、国民
  の日常生活に深く定着するとともに、国民もその一層の充実を期待し
  ているという社会的意義からみて、明らかである。
   しかしながら、従来、応急処置等の基準が制定されていないため、
  救急隊員の行う応急処置が地域によつて必ずしも統一されておらず、
  その是正が救急隊員の行う応急処置と医療行為とを通ずる救急医療体
  制の確立を図るうえでの重要な課題とされていたところである。
   さらに、近年における傷病の形態は複雑かつ多山様化の傾向を示し、
  傷病者の症状にみあつた適確な応急処置が行われることが益々必要と
  されている。
   このため、救急業務研究会の「救急隊員の行う応急処置に関する中
  間報告」(昭和五十三年三月十七日付け)をうけて、救急隊員の行う応
  急処置等の基準を制定したものである。

 2 救急隊員の資質の向上
   この基準に従つて応急処置等を行うことができる救急隊員は、消防
  庁長官が別に定める要件に該当する者とされているが、これは救急業
  務実施基準(昭和三十九年三月三日自消甲教発第六号各都道府県知事
  あて消防庁長官通知をいう。)別表第一に定める百三十五時間の講習
  を修了した救急隊員をいうものとする。
   なお、この要件に該当する救急隊員が市町村によつては極めて少な
  い実情に鑑み、救急業務実施基準別表第一に定める基準による教育訓
  練体制の充実については十分に配慮され、救急隊員の資質の向上に一
  層努められたい。特に救急業務の義務実施市町村の救急隊で救急業務
  実施基準第五条第一号に該当する救急隊員がいないものにあつては、
  速やかに当該要件に該当する救急隊員を配置し、この告示で定める応
  急処置を行うよう市町村を指導されたい。

 3 応急処置に使用する装備資器材の整備
   救急隊員がこの基準に従つて応急措置を行う際に使用する装備資器
  材は、消防庁長官が別に定めるものとされているが、これは「救急業
  務実施基準別表第二に掲げる救急器具及び材料」をいうものとする。
   したがつて、必要な装備資器材を整備されるよう市町村を指導され
  たい。

 4 その他
   傷病者の症状により、特に緊急やむを得ないと認められる事情の下
  においては、この基準にかかわらず必要な応急処置等を行うことがで
  きることは言うまでもない。

 別添〔略〕


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