霞が関通信

救急隊員の教育訓練レベルの向上について

自治省消防庁救急救助課

(プレホスピタルケア 11:1 27号 70-71, 1998)


はじめに 

 自治省消防庁は平成10年度から3年間をかけて、救急隊員に対する教育訓練を集中的に実施し救急業務のレベル向上を図る方針を固め、さる11月25日付けで救急隊員教育強化計画策定のための通達を発した(消防救第295号)。

 平成9年7月1日現在で、救急救命士と救急標準課程修了者ならびに救急II課程修了者のいわゆる250時間教育レベル以上の救急隊員数は、全国で34,686人で、隊員総数54,743人の約63%強に及んでいるものの、全国920余ある消防機関を個別にみてみると、相当の地域間格差が見受けられたため、本通達はこれらの地域間格差を是正し、全国水準のレベルアップを図るとともに、将来における救急救命士の一層の養成促進を期して実施されるものである。

 本稿において本通達の趣旨等その概要について紹介する。

 

目標等 

 救急業務実施基準第6条に規定する救急隊の編成基準の趣旨に沿い、救急隊員の教育訓練において早急に救急標準課程に移行できるようその推進を図るとともに、当面、救急隊員の少なくとも3人に2人は救急II課程レベル以上の修了者とすることを目標とする。

 

充実強化の骨子

 消防機関のうち、各年度の調査統計から、救急II課程以上の者の占める割合(いわゆる充足率のことを指すが、その母数となる必要救急隊員数の算出方法等は 表1を参照のこと)が2/3(66.6%)以下の消防機関は、「救急隊員教育強化計画」を策定し、隊員教育の一層の推進を図る。

 都道府県及び政令指定都市は、消防学校を設置し、その教育推進にあたっている立場から、「救急隊員教育調整計画」を策定する。

 

強化期間

 平成10年度を初年度とする3カ年間(特別な理由がある場合には最大限5カ年間)を強化期間とする。

 

実施上の留意点

 

 

表1 必要救急隊員数等の算出方法

*算定基礎

 救急事故等報告要領に基づき毎年度実施している「救急業務実施状況調査」の調査統計により実施する。

*算式

 次の要領で算出する。

・救急隊員数A=専任+兼任A+兼任B

・救急隊数B=予備車を除く救急自動車数

・部制別要員C=2部制10名、3部制12名とする

・必要隊員数D=BxC

・II課程以上E=A−救急I課程修了者

・充足率%=E÷Dx100

 

 

表2 年次別救急隊員教育強化計画

 

10

11

12

13

14

救急救命士

救急標準課程

救急II課程

 

 

 

 

 

 

小  計

 

 

 

 

 

 

必要隊員数

 

 

 

 

 

 

年度末充足率

 

 

 

 

 

 

救急I課程

 

 

 

 

 

 

合  計

 

 

 

 

 

 

*各年度の翌年の4月1日現在における各課程別修了見込者数を計上する。

 

 

表3 年次別調整計画

 

10

11

12

13

14

強化

計画分

**本部

..本部

 

 

 

 

 

 

その他

△△本部 ▲▲本部 計

 

 

 

 

 

 

合  計

 

 

 

 

 

 

 

表4 報告期限の初年度特例

1 )強化計画の協議・ 調整期限

平成10 年2 月末

2 )強化計画の消防庁 報告期限

平成10 年3 月末

3 )調整計画の消防庁 報告期限

平成10 年4 月末

4)現況把握

平成9年4月1日現在