この原稿は救急医療ジャーナル'98第6巻第2号(通巻第30号)「NETWORK救急救命士ならびに救急隊員の会から」のページを収載したものです。もしホームページを希望されない記事や訂正を希望される部分がありましたら、 web担当者までご連絡下さい。

東播磨内陸地域救急救命士運用連絡協議会
第2回研修会「特定行為の発表会」

西脇多可行政事務組合消防本部

 東播磨内陸地域(5消防本部)内で発生した傷病者の 救命率の向上を図ることを目的として設立された当会で は、毎年、研修会(2回)および救急活動の症例研究会 等を、5消防本部が輪番で担当し、実施しています。

 これに伴い、西脇多可行政事務組合消防本部では、さ る2月12日、第2回研修会として「特定行為の発表会」 を開催しました。

 開催に当たり、西脇市多可郡医師会長の丸野貞彦氏(丸 野外科医院長)と西脇市立西脇病院外科部長の戸嶋和彦 氏の両名の医師に、助言者として出席していただきまし た。

 発表会では、各消防本部から参加した救急隊が、訓練 想定項目に基づき、救急デモンストレーションを実施し ました。想定は、心臓疾患により心肺停止状態となった 傷病者のほか急病事例3件、交通事故事例1件、高所か らの転落事故事例1件でした。

 デモンストレーションでは、指示医師、傷病者の家族 等の役を務める消防職員を配置し、各消防本部ごとに3 人の救急隊員(救急救命士を含む)により編成した救急 隊が、指示医師への状況報告等を行い、指示を受け、特 定行為等の応急処置を実施しました。なかには、家族等 が興奮状態にあるなど、実際の救急事故現場の状況に近 い事例もあり、各救急隊とも、実践的かつ真剣に取り組 んでいました。

 デモンストレーションの後、助言者の医師から、特定 行為およぴ拡大9項目にかかわる応急処置方法や、傷病 者観察およぴ搬送状況等について細かな助言を頂きまし た。また、参加者の中には公立病院の医師や看護士の姿 も見られたため、参加されていた医師にも助言をお願い しました。救急隊員のみならず研修会に参加した消防職 員等全員が、先生方のお話に熱心に耳を傾けており、意 義ある研修会となったと思います。

 今後も当会では、指示母体病院等の医療機関との連携 体制を一層強化するよう図るとともに、協力を得ながら 傷病者の救命率を向上することができるよう、研修会等 を計画的に実施していきたいと思います。


第1回山梨県救急救命士会勉強会報告

山梨県救急救命士会事務局

 昨年12月7日、山梨県甲府市総合市民会館において、 山梨県救急救命士会勉強会を開催し、県内各地から、救 急隊員、病院関係者等の全員約40人の参加を得て終了し ましたので、報告いたします。

 当会は、救急医療に携わる者が、互いに刺激し、協力 し合って問題を解決したり、知識・技術を研鑚したりす る場が必要であるとの考えから発足したもので、救急隊 員だけでなく、看護婦(士)等の関係者にも参加してい ただいています。そこで、看護婦(士)その他の全員に も、当会の趣旨や消防における救急医療体制の現状を理 解していただくために、今回の勉強会のテーマは、「救急 隊員の現況」としました。

 当日は、甲府地区消防本部の職員3人を講師として、 「救急救命士法(制度)」から始まり、「救急隊員感染症マ ニュアル」、「甲府地区消防本部におけるプレホスピタ ル・ケア(今後の展望)」と題して、進めていきました。

 講演終了後は、フリーディスカッションを行い、さま ざまな問題について話し合いました。とくに「精神科領 域における救急搬送について」は、どこの消防本部も対 応に苦慮している大変難しい問題であり、保健所・市町 村・警察の各行政とも関係してくることから、医寮機関 の選定・収容まで相当時間を要するなどの現状について、 いろいろな意見が交わされました。決定的な結論は出ま せんでしたが、参加した皆さんに熱心に意見を述べてい ただき、予定時間よりオーバーして閉会しました。

 勉強会終了後、場所を変えて実施した懇親会において も、普段なかなか話す機会のない他本部の消防職員や病 院関係者等との情報交換が盛んに行われていました。

 今後は、資機材の取り扱いやシミュレーション等も取 り入れながらさらに勉強会を重ね、会員のレベルアップ を図るという目的に向かって、活動を続けていきたいと 思います。


広げよう救命の輪ー第6回船橋救輪会報告

岡本一孝(船橋救輪会理事)  船橋救輪会では、さる1月17日、研修会を実施しまし た。1996年4月に発足した当会も第6回を数え、2 年目の研修日程を無事終了することができました。

 救急隊員や地域の枠にとらわれず、救命という一つの 目的を追求する多くの仲間たちにより、共に考え、共に 語ってきた2年間でしたが、研修の内容もさることなが ら、さまざまな分野の関係者と交流を深めることによっ て、当会の研修会は、さらに充実したものとなっていま す。

 毎回、看護婦さんや自衛隊の方々、救急活動を教育な どの面から支える救急救命士の方々などいろいろな分野 の仲間、また地域的にも、神奈川県や群馬県など遠方か らも参加していただいておりますが、今回の研修会も、 皆さんの活気あふれる中、盛況のうちに終了することが できました。回を追うごとにしぼんでしまわないだろう かという不安を感じたこともありましたが、それも妃憂 に終わり、現在は第7回に向けて、準備を進めていると ころです。

 さて、第6回研修会の内容は、次の通りでした。
(1)教育講演「熱傷(熱傷ショック、局所治療、後遺症)・放射線潰瘍・化学熱傷」
 講師:菅又章先生(東京医科大学形成外科助教授・熱傷センター長)
(2)症例検討
 アドバイザー:冨岡譲二先生(日本医科大学附属多摩永山病院救命救急センター医局長)
 「胸郭外胸部圧迫法の奏功事例」青野勝美(佐倉市八街市酒々井町消防組合)
 「銃創患者の搬送例」宮内豊(船橋市消防局)
 「インドネシア森林火災について」冨岡譲二先生
(3)シリーズ応急処置「脈・血圧」
 講師:深田祐作先生(船橋市立医療センター救命救急センター麻酔科科長)
(4)フリートーキング

 菅又先生の講演内容である熱傷は、われわれ消防職員 にとっては非常に縁の深い疾患であり、日常的にも頻繁 に起こりうるものですが、医療機関収容後の重症熱傷 病者の救命がどれだけ大変であるかを勉強させていただ きました。

 シリーズ応急処置の「脈・血圧」は、パイタルチェッ クの基本ですが、簡単なようで奥が深く、救急現場にお いて基礎的な手技がいかに大切か、考えを新たにさせら れる内容でした。

 また、研修終了後、聞きそびれたことや「私はこう思 う」というような意見を交換する場として、フリートー キングの時間を設けたところ、活発な意見交換がなされ ました。

 当会は、文頭で述べた通り、資格・地域を限定せず、 いろいろな分野から救急救命活動を支える仲間の集まり であり、今後も、より身近な題材を取り上げて研修会を 計画していく予定です。プレホスピタル・ケアの充実に ついて、私たちと共に考え、共に語りませんか。

 第7回研修会は、5月30日、船橋市消防局救急ステー ションで開催する予定です。多くの皆さんの参加をお待 ちしております。


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