この原稿は救急医療ジャーナル'97第5巻第2号(通巻第24号)「NETWORK救急救命士ならびに救急隊員の会から」のページを収載したものです。もしホームページを希望されない記事や訂正を希望される部分がありましたら、 web担当者までご連絡下さい。

広島救急救命士会通信

願永昭二(広島救急救命士会) はじめに

 救急救命士法制定後、数年が経過するとともに、救急救命士の数も増加していますが、 われわれ救急救命士にとって、知識・技術等の資質の維持・向上を図るための卒後教育 は、重要な課題となっています。

 多くの消防本部においては、救急救命士がそれぞれ個人でこの問題に取り組んでいるの が現状であると思れれます。しかし、個人で取り組むには限界があるため、ジレンマを感 じている救急救命士も少なくありません。

 そこで、広島救急救命士会では、救急救命士が共に学べる勉強会等の機会を設け、会員 相互の交流を通して、知識・技術の研鑽を図っています。

広島救急救命士会発足までの経緯

 広島市においては、1993年から、広島市消防局救急救命士養成所第1期研修生が中心と なり、学術研究会と称して2か月に1回程度、救急救命士の活動に関する疑問や課題を持ち 寄り互いに検討し合ったり、参考となる症例を紹介し合ったりしていました。

 しかし、 県下の各消防本部で救急救命士制度が運用されるようになるにつれ、県下の他の消防本部 の救急救命士から、研究会に参加させてもらえないかという問い合わせが多数寄せられる ようになりました。そこで、広島県内に居住または勤務する救急救命士が自由意志で参加 する私的な団体として、広島救急救命士会を発足させることとなりました。

 当会は、会員の自己研鑽と情報交換を図ることを目的としており、会員数は117人(発 足時)となっています。

活動

 1996年11月1日、広島市内のホテルにて発足式を開催するとともに、第1回研修会とし て、県立広島病院救命救急センター副部長の金子高太郎先生に教育講演をお願いし、「呼 吸管理について」と題してご講演をいただきました。

 また、12月13日に広島市医師会館にて開催した第2回研修会では、広島大学医学部第一 外科助教授の末田泰二朗先生を講師としてお迎えし、「心血管系における外科的救急疾 患」と題する講義をいただくとともに、質疑応答を行いました。

おわりに

 当会では今後も、先生方にご協力をお願いしながら、会員一人ひとりが市民と医師から 信頼される救急救命士を目指し、研修会を計画、開催していく予定です。

 また、全国の各救急救命士会との情報交換も行いたいと考えています。いかなる情報で も結構です。左記までお寄せ下さい。

〈連絡先〉
〒731-31広島県広島市安佐南区沼田町伴8608-17(願氷昭二宅)
TEL:082-848-0901


第3回愛媛救友会(新居浜大会)報告

竹村武士(愛媛救友会会長)  愛媛救友会では、1996年11月30日、第3回愛媛救友会(新居浜大会)をリーガロイヤル ホテル新居浜において開催しました。大会には130人、その後の親睦会には90人の参加を 得ました。当会の発足初年度の目標は、県下3地区での大会開催と、会員の各職種の紹介 でしたが、本大会でこの目標をほぼ達成することができました。

 大会は、顧問である木村誉司愛媛県救命救急センター長の当会への期待の言葉の後、地 元新居浜市の佐々木徹消防長の歓迎のあいさつ、続いて会員の発表へと移りました。発表 の内容は、陸上自衛隊松山駐屯地の中田庸生業務隊衛生科臨床主任による「自衛隊の災害 活動に対する組織の紹介」、同・柏田和俊衛生科長の「阪神・淡路大震災における自衛隊 活動と今後の問題点(一考察)」、愛媛県安全赤十字奉仕団の喜田郁委員長による「一般 住民への救急車がくるまでの応急手当ての普及状況」、愛媛大学医学部医学生の西井鉄平 救急災害医療研究会代表による「同研究会の紹介」でした。

 事例研究では、座長を顧問の各先生にお願いし、救急隊員等が「高速道における救急事 例」、「拡大9項目における救急事例」、「重症者の消防艇による島外搬送」等の発表を 行い、顧問、会員により活発に意見が交わされました。最後に、三谷晃良東予救命救急セ ンター長に「当院における救急車搬送患者の内訳と問題点」と題して、特別講演をいただ きました。

 親睦会では、越智元郎愛媛大学医学部救急医学教室助教授が、インターネットで「救急 ・災害医療情報ホームぺージ」(本誌第18号「掲示板」に掲載)にアクセスしながら、当 会の発足から第2回大会までの経緯などを写真を交えユニークに紹介して下さり、皆が和 やかに打ち解け合い、盛会のうちに終えることができました。

 当会発足当初270人であった会員数も回を重ねるごとに増え、現在では、323人となりま した。今年の運営委員会では、5月24日に県医師会館で、平成9年度総会と第4回松山大会 を開催することだけでなく、女性会員を増員して内容をよりソフトにしようという「女性 や各職種の役員等の増員」や、「医学会等発表者への助成」等の一風変わった発案もあり ました。

 まだまだ会員のレベルアップとまではいきませんが、今後は資器材の取り扱いやシミュ レーション等も取り入れ、楽しみながら活動を続けたいと思います。なお、今回の救急救 命士会等から資料や会報の送付等いろいろとご指導いただいたこと、また大会開催に当た り、地元消防本部等の皆様にご支援、ご協力いただいたことを誌面を借りてお礼申し上 げ、報告を終わらせていただきます。


第2回大阪府下救急救命研究会研修会報告

中島 静(大阪府下救急救命研究会副会長)  さる1月21日、大阪市天王寺区にあるホテルアウィーナ大阪において、大阪府下救急救 命研究会の平成8年度第2回研修会が開催されました。

 今回の研修会は、第1部として教育講演を、また第2部として症例研究発表を実施し、教 育講演の講師には大阪赤十字病院救急部の木村雅英先生をお招きしました。

 木村先生には、「熱傷の救急処置について」をテーマに、救急隊員が現場および搬送中 において熱傷傷病者に対して何をすべきか、ファースト・エイドを中心に、医療機関での 熱傷傷病者に対する一般的なマネージメントについてもお話しいただきました。

 第2部の症例研究発表では、奏功症例のみでなく、今後反省と検討を要する症例も含め4 例を発表していただきました。それぞれ学ぶべき点の多い症例でしたが、とくに多数の熱 傷傷病者が発生した事例については、現場がパニック状態になり現場処置に困窮したこ と、また、搬送先の医療機関が混乱を招かないように傷病者を分散して搬送することに苦 慮した等の問題点に関して、席上からも活発な意見が出て制限時間をオーバーしそうにな るなど、盛況のうちに会を終えることができました。

 また今回の会には、看護婦さんにも出席していただくことができました。これは大変喜 ばしいことであり、研修会をなお一層有意義なものにすることができたと思います。

 この研修会を通して、今後、当会がより発展、充実するためには、救急隊以外のコ・メ ディカル(看護婦、看護士)の方々にも大いに門戸を開き、お互いに情報、意見の交換を 行いながら医療機関との連携を密にすることが必要不可欠であることを実感しました。


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